メディオンの唇がシンビオスの肌を彷徨う。
 他の誰にも許さないことも、メディオンだけは特別だ。恥ずかしささえ、いつの間にか他の感覚に変わっている。
「…ん…、おう、じ…」
 重ねた唇の間から、シンビオスは声を漏らした。
 自分を見つめるメディオンの視線に全身が熱くなる。
「…シンビオス、…愛してる…」
 耳許で囁かれる声がひどく甘い。
 メディオンの腕の中で、シンビオスは震えた。彼の与えてくれる熱は心まで満たしてくれる。
 それは他の誰でもなく、メディオンだから。
 シンビオスは深々と息を吐くと、メディオンの胸に頬を擦り寄せた。メディオンの腕がシンビオスの体に優しく廻される。
「…好き、です…」
 小さく呟いた唇に、再びメディオンの唇がそっと触れた。


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