やっと一つになれた充足感に満たされながら、メディオンとシンビオスは熱い肌を寄せ合っていた。
 シンビオスが気恥ずかしそうな笑みをと共にメディオンを見上げる。メディオンは愛おしげにシンビオスを見つめ、優しく口付けた。
 ずっとこうしていたかったがーーーー。
「…ああ、もうすぐ夕飯の時間ですね」
 時計が眼に入り、シンビオスが残念そうに呟く。
「そうか…」
 メディオンも大きく息を吐いて、
「誰かが呼びに来ないうちに、シャワーを浴びようか」
「そうですね」
 シンビオスは起き上がって、
「メディオン王子」
 再び、真面目な声で呼びかけた。
「ん? なんだい?」
「あの…、これからもずっと一緒にいて下さいね」
 少し頬を染めて頭を下げる。
「シンビオス…。こちらこそ、ずっと君の傍にいさせて下さい」
 メディオンも慌てて起き上がり、頭を下げた。
 目を合わせ、くす、と笑い合う。
「そのうちベネトレイム様にお願いして、メディオン王子をフラガルドに滞在させてもらうようにしますから」
「うん。そうなればいつでも一緒にいて、君の力になれる」
 メディオンはシンビオスを抱き寄せた。
「その日が待ち遠しいよ」
「ぼくもです。早く王子の傍にいられるようになりたい」
 2人は再びキスを交わした。
 そのとき、ノックの音と共に、
「ーーーーシンビオス様! メディオン王子! 夕食の用意がととのいました」
 ダンタレスの声がドアの外からかかった。
 メディオンとシンビオスは顔を見合わせた。
「わかったよ、ありがとう」
 真っ赤な顔でシンビオスが応えた。

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